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京セラ、日本電産、ローム、村田製作所、オムロン、堀場製作所――。なぜこれらの京都企業はユニークな発想で経営を推し進めているのか? 本書は、小企業を世界に冠たる大企業に育てたカリスマ経営者である稲盛和夫、永守重信を比較し、両者の強み、共通点、限界を明らかにするかつてない比較経営者論。
第Ⅰ部では、リーダーとしての人間的魅力とその背景を取り上げる。第Ⅱ部では両者のビジネスモデルを解明し、共通点と強みを明らかにする。終章では両者の夢と限界について述べる。
二人とも、グローバルに活躍していること、B2B企業として世界トップシェア事業を数多くもっていること、未来創造に向けて自社にとどまらず幅広く種まきをしてきたことなど、数々の共通点がある。二人とも、独自の経営哲学と経営手法を確立している点でも共通している。稲盛の場合は「フィロソフィ」と「アメーバ経営」。永守の場合は「3大精神」と「3大経営手法」。ただ、それらの中身をよく知れば知るほど、両者の経営モデルの本質がぴたりと重なり合うことに驚かされる。そこで本書では、両者の経営モデルを「盛守経営」と呼ぶことにする。盛守経営には、以下の3つの共通点がある。
①「志」から出発していること。②30年先、50年先といった長期目標を立てるとともに、短期的に結果を出すことにこだわり続けること。③人の心に火をつけること。
盛守経営は、コロナ後の新たな世界を拓く経営でもある。
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