暗き世に爆ぜ

暗き世に爆ぜ

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出版社
みすず書房
著者名
小沢信男
価格
3,520円(本体3,200円+税)
発行年月
2021年8月
判型
四六判
ISBN
9784622090311

「俳句は今の今がいのち、ではあるまいか。写生句にせよ回想句にせよ、さながら眼前に気配を伴えばこそ。柿食えば法隆寺の鐘が身近に響くようだし、雪降れば明治がはるかに遠くなるではないですか」
「芭蕉このかたこんにちまであまたの先達各位の句集などから、おりおりにこころ惹かれる句々を手控えておこう。そうして日々の思案や感慨の、引きだし役やまとめ役になっていただくのはどうだろう。(…)月々の季節の移ろいにつれて、または継起する天下の出来事に目をみはりつつ、あちらの先達やこちらの知友の名吟佳吟と、いささか勝手ながらおつきあいいただいて三々五々、連れ立って歩いていこう。そこで題して〈賛々語々〉」

俳句で世語り、街歩き--「賛々語々」ほか東日本大震災からコロナ禍の現在まで、世相と軽やかに切り結びつつ著者が綴り残した珠玉のエッセイ。絶筆「花吹雪」収録。

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