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人気作家・吉村昭に迫る書き下ろし文庫。
没後15年を経て、
いまだに広く愛読されている国民的作家、吉村昭。
膨大な史料の博捜と綿密な取材で、
日本人の知られざる歴史と
庶民の生活を描いた作家の唯一の楽しみは、
「食べること、呑むこと」だった。
吉村昭と、夫人で芥川賞作家の津村節子の生活の細部を、
二人が書いた随筆、小説、対談などから紐解いて、
吉村昭が愛した日本の食と酒、
そして取材旅行で訪れたさまざまな町の味を紹介する。
吉村文学の原点である戦争体験と療養生活、
夫婦で北海道をさすらった不遇時代の記憶などが、
吉村昭の「食と酒」への執着とどう関わっていたのか。
下町に生まれ、
人との関わりを何よりも大切にした吉村昭にとっての
「いい旅、いい味」とは何だったのか。
夫婦ともに多忙な作家だった吉村家の毎日の献立は?
吉村昭の食と酒、そして旅を通じて浮かび上がる夫婦の絆と愛情を、
作家・谷口桂子があますところなく記す、完全書き下ろし文庫。
巻末解説は吉村昭と交友があった直木賞作家、出久根達郎氏。
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