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なぜ彼は〈闘いの人生〉を選び取ったのか?
なかにし礼の原点は、少年時代の満州での、祖国に捨てられたという思いと引揚者としての異邦人体験にあった。恋愛の歌に自らの戦争体験を忍ばせたことにもそれが窺われる。売れっ子作詞家時代はもちろん、直木賞作家として、その後の闘病生活を通じてその思いを片時も手放さなかった。――彼の闘いの生涯を一貫して〈詩と真実〉の視点から解き明かす。
なかにし礼の〈詩と真実〉は、まちがいなく、時代の流れと人の〈情〉に、じぶん自身の生い立ちが運命的に交錯しあうこの秘められた場所で、人知れず生まれていたはずである。こうした事情を知ればしるほど、まさに〝歌は世につれ、人につれ〟なのだなあと、私などはふかく実感したのだった。――本文「第八章 なかにし礼の〈詩と真実〉」より
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