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「もうひとつの植物学」の伝統を、写本や図譜を繙きつつ紡ぎ直す試み──生涯を通じてその研究に心血を注いだディオスコリデス『薬物誌』(紀元1世紀成)を中心に、古代ギリシアから近代まで連綿と受け継がれた「ギリシア本草学」の豊かな知的遺産の具体的なすがたを、硬軟自在の語りで生きいきと解き明かす。名著『ディオスコリデス研究』のエッセンスに、翻訳書(プリニウス/テオフラストス)の解説、晩年の雑誌連載を加えた新編集。ディオスコリデス「ウィーン写本」(6世紀)やH. ボックの本草書(16世紀)をはじめ、味わい深い図譜の数々をカラー図版でふんだんに紹介。
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