南蛮幻想 下

草思社文庫

南蛮幻想

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出版社
草思社
著者名
井上章一
価格
1,320円(本体1,200円+税)
発行年月
2021年8月
判型
文庫
ISBN
9784794225313

福岡に室町時代から残る芸能「幸若舞」の主人公、百合若大臣。
この響きと物語の構成に「ユリシーズ」との関係を感じ取った坪内逍遥は、
「百合若=ユリシーズ」という大胆な説を1906年に提唱する。
はたして、起源はギリシヤか九州か。

勃興する西洋起源説、さらに想像は中央アジアへと広がる。
時代を追うごとに変遷してゆく、百合若大臣をめぐる言説の数々。
そしてその流れから次第に見えてくる、天守閣論との意外な共通点。
西方への憧れから生まれた日本人の幻想の系譜を、
膨大な論説を自在に横断し徹底解明する。
芸術選奨文部大臣賞受賞作。

<目次より>
第四章 百合若とユリシーズ
 海の英雄の物語
 起源はギリシアか、九州か
 京都へつどう碩学たち
 ユリシーズを歓迎した時代
 聖徳太子はキリストか
 ユダヤのダビデとイスラエル
 ギリシア神話とイソップ童話
 もうひとつの欧化論
 津田左右吉がなげた影
 牛若丸とアエネイス
 南蛮渡来のクラシック

第五章 中央アジアへいたるまで
 日本的文化受容の可能性
 ユリをあやつるイチジョーたち
 転機をむかえた百合若論
 民俗と、献と
 国文学の鎖国主義
 ヴィトルヴィウスとアルベルティ
 アポロドロスにたくした夢
 京都と山口をむすぶ糸
 天文六年、ユリワカタイシン
 すてがたい魅力
 歴史を読みとく哲学者
 つつしむべき飛躍
 ラーマとナラの物語
 ふたたび世界へ、目をむけて

あとがき
文庫版へのあとがき
主要参考文献
安土城と「百合若大臣」をめぐる言説史年表

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