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本書は、エルメス財団が推進するプロジェクト「スキル・アカデミー」の一環として企画された書籍シリーズ「Savoir & Faire」をベースに日本語版オリジナルのコンテンツを加えて構成しています。身近にある素材から「木」を選び、「木とは何か」を多角的に捉える意欲的な取組です。
職人技には、身体性と精神性があります。単純な技術を超える真の「わざ」を「スキル」と呼びたいと思います。フランスでは職人やデザイナー、エンジニアたちが専門分野を超えて、天然素材にまつわる知識や技術を共有するための試みとして、スキル・アカデミーが開催され、好評を博しています。本書『Savoir & Faire 木』は、フランス語版から精選した記事を翻訳・収録し、日本人の方 11 名にご寄稿をいただきました。
知っているようで知らない「木」の深い世界に触れれば、木を扱う時に、見る時に、今までとはちがった感覚を覚えることでしょう。
【le livreとは】
フランス語で「本」を意味する《livre》に定冠詞《le》をつけた「ル・リーヴル」は、講談社選書メチエの中に新たに設けられた特装版シリーズです。従来の選書メチエの枠を超える形式やテーマを試みたり、物質としての本の可能性を探ったりします。今あらためて「本というもの」を問い直すために――。
【目次】
日本語版に寄せて オリヴィエ・フルニエ
ものづくりの知恵とわざ ユーグ・ジャケ
木はリゾームである、そして非有機性のほうへ 宇野邦一
I 木と出会う
木材を知り、見分け、名付ける ポール・コルビノー+ニコラ・マッキオーニ
日本人にとっての木 有岡利幸
中世における木 ひとつの文化史ミシェル・パストゥロー
ひと 内藤礼
II 木と生きる
日本の木造建築の歴史と特質 藤森照信
デザイン、工芸、そして工業における素材の技術的発展 レイモン・ギドー
木工家具とDIYスキルの可能性 石巻工房
パリ工芸博物館所蔵品の道具についての考察 エリック・デュボワ
木と仏像 藪内佐斗司
森は目である。その目には視線が刻まれている ジュゼッペ・ペノーネ
III 木と感じる
「木」と食の文化 小泉武夫
日常の木の器 仁城義勝/仁城逸景
わずかな素材できわめて優美な物を作るという、いともシンプルな発想 エルワン・ブルレック
香る木 ジャン=クロード・エレナ
木と熙 山本昌男
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