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牛が田畑を耕す役用牛として農民と共に力強く働いていた光景、それはもはや人々の記憶から失われ過去のものとなってしまった。しかし、かつて150万頭をこえる朝鮮牛が海を渡り、日本の地で人々と共に働き、日本の人々とこまやかな関係を結んでいたのである。本書は、日本と朝鮮の間の歴史をふまえつつ、日本を生きた朝鮮牛をめぐる記憶の糸を掘り起こし、その近代史を織り上げ、未来に向けた日本・コリアの対話の道をさぐっていく。
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