清少納言を求めて、フィンランドから京都へ

清少納言を求めて、フィンランドから京都へ

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出版社
草思社
著者名
ミア・カンキマキ , 末延弘子
価格
2,200円(本体2,000円+税)
発行年月
2021年8月
判型
四六判
ISBN
9784794225283

セイ、あなたと私は驚くほど似ている――。

遠い平安朝に生きた憧れの女性「セイ」を追いかけて、
ヘルシンキから京都、ロンドン、プーケットを旅する長編エッセイ。

仕事にも人生にもうんざりしたアラフォーシングルのフィンランド人「私」は、
長期休暇制度を使って日本へ旅立つ。目的は「清少納言を研究する」ため――。

うだるような京都の夏の暑さ、ゴキブリだらけの「ガイジンハウス」、
同居人たちとのドタバタ劇、博物館や図書館での資料探し、
東日本大震災による精神的混乱、深夜のバーでの友との語らい、
この世のものとは思えないほど美しい桜、女性が生きていくことの困難さ……。
新しい人生へと旅立つ期待と不安を、鮮烈に描いたデビュー作!

■目次
Ⅰ 始まり。十月
   清少納言について知っていること
Ⅱ エスポー。冬から夏
   長期休暇――助成金――研究――傲慢と恐怖――引っ越しと出発
Ⅲ 平安京へタイムスリップ
   美と歌の世界
   平安時代の女たち
   仮名文字
Ⅳ 京都。九月
   暑さ――同居人たち――町
   『枕草子』とは何だったのか。様々な伝本
Ⅴ 京都。九月。第二部
   歌舞伎――石庭――坐禅――能――芸者たち
   空っぽの部屋、つまり平安時代の調度品
   後宮、つまり女たちの世界
Ⅵ 京都――九州。十月
   庭園――宇治――比叡山――金運稲荷たち――列車の旅――美容院にて――手蹟テスト――苔庭にて――セイ、あなたが見える
   宗教と食事について
   セイ、あなたはどう思われている?
   友だちノート、つまり清少納言って誰?
Ⅶ 東京――京都。十一月
   大都市――日文研塹壕――ヴォーグ
   嫌味なセイとムラサキ――二人の宮廷女房の争い
Ⅷ フィンランド――ロンドン。冬
   ものづくしの秘密
   ヴァージニア・ウルフと女性事情――セイ
   四十二人のセイ――訳書
   脱線とセイの後継者たち――文学、映画、音楽
Ⅸ 男たちと恋人たち
   恋人との逢瀬
   平安時代の男たち
   セイの男たちと子どもたち
Ⅹ 津波――タイ
〓 京都。四月
   桜――もののあはれ――兼好と私
   源氏狩り
   和歌テスト
〓 京都。五月
   坐禅――舞踏――レイのバー
   春画よ、セイ
   宴会と酒飲みについて
   セイの運命
XIII 脱ぐこと、纏うこと
   最後の質問、つまり『枕草子』とは何だったのか?
XIV 終わり――始まり。ノルマンディー。八月から九月

謝辞
あとがき
親愛なるミア・カンキマキさん――訳者解説
参考文献

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