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アリストテレス、スピノザ、ドゥルーズ、道元、エヴァンゲリオン――
中世哲学と現代のアニメーションが接続し、
「自分とは何か」を巡る旅が始まる
「自分とは何か」「何のために生きているのか」
--誰しも一度はそんな疑問を抱えたことがあるだろう(ない人は幸せだ)。
アカデミックな哲学や倫理学は高尚で、そんな俗世の悩みには答えてくれないように思える。自分とは何かに対する唯一の正解など存在しないが、その「分からなさ」に身を浸すことが大切なのだ。
この本は、「自分探し」をあきらめた大人たちと、自分が嫌いなあなたのための倫理学である。
「自分探しの途上で死んでいくことが人生なのだ、と最初に結論を書いてしまうと話は続かないが、哲学は結論から前提に進んでいく学問だ。人生をその終わりから手前に向かって進む行程として考える「ひねくれ者」がいてもよいのではないか。」(本文より)
■目次■
第一章 〈私〉という探し物
・人生という旅の方法
・〈私〉をどこに探せばよいのか
・スピノザと自分探し
・私は自分探しが嫌いだ
・自分探しの救いようのないカッコ悪さ
・自分探しとは何を探すことなのだろう?
・揺れ動く〈私〉
・模倣や嫉妬という宝物
第二章 自分嫌いとインティマシー
・世界の中心で自分を嫌う
・「気持ち悪い」なんてなぜ言うのか?
・フツーなんてどこにもない
・まずは失敗してみろ!
・他者と自分との境界
・〈私〉と他者の境界はどのようにして作られるのか
・ケンカの論理学
・シンメトリー型とコンプリメンタリー型のコミュニケーション
・コミュニケーションの行き着く先は
・親密性(インティマシー)という共犯関係
・〈私〉ということの傷つきやすさ
・インティマシーとは切なくつらいこと
第三章 ハビトゥスとしての〈私〉
・自己愛って悪いものじゃない
・ハビトゥス、ハビトゥス、ハビトゥス
・魑魅魍魎と深い沼底に咲く花たち
・ハビトゥスも壊れる
・愛とは何か
・ハビトゥスと徳
・生の中に組み込まれた死
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