下剋上

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出版社
講談社
著者名
黒田基樹
価格
968円(本体880円+税)
発行年月
2021年6月
判型
新書
ISBN
9784065236307

戦国時代、なぜ、主殺しは引き起こされたのか?

<主な内容>
はじめに 下剋上の特質は何か
新たな身分秩序の形成/中世に頻繁だった

第一章 長尾景春の叛乱と挫折
――下剋上の走りは、太田道灌の活躍で鎮められた
転換をもたらした享徳の乱/「遷代の論理」と「相伝の論理」の衝突/主君としての器量を問題に

第二章 伊勢宗瑞の伊豆乱入
――「下剋上の典型」とは言いがたい名誉回復行為だった
書き換えられた「北条早雲」像/今川家の家督をめぐる内乱/茶々丸のクーデター

第三章 朝倉孝影と尼子経久の困難
――守護家の重臣が主家から自立し、実力で戦国大名化した
朝倉孝景と斯波家/越前国主としての確立へ/尼子経久と京極家/出雲の有力国衆を服属

第四章 長尾為景・景虎(上杉謙信)の幸運
――頓挫もした親子二代での下剋上には、幸運が重なっていた
上杉定実の擁立/最初の大きな危機/家督を晴景に譲る/晴景から景虎へ/景虎の思わぬ幸い

第五章 斎藤利政(道三)の苛烈
――強引な手法で四段階の身上がりを経た、戦国最大の下剋上
暗殺、毒殺、騙し討ち/十七年かけて戦国大名へ/嫡男義龍との抗争へ

第六章 陶晴賢の無念
――取って代わる意図はなかったのに、なぜ主君を殺したのか
西国最大の下剋上/主従関係の切断/隆房のクーデター/思わぬ戦死

第七章 三好長慶の挑戦
――将軍を追放して「天下」を統治し、朝廷も依存するように
戦国大名と幕府との関係が問題に/足利義晴と細川晴元の和睦/細川家からの自立/将軍の反撃とそれへの妥協

第八章 織田信長から秀吉・家康へ
――下剋上の連続により、名実ともに「天下人」の地位を確立
将軍足利義昭の追放/独力で「天下」統治へ/羽柴秀吉の下剋上/徳川家康の下剋上/最後の下剋上

おわりに 下剋上の終焉へ
「上剋下」の事例/封じ込められた下剋上

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