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一陶芸家の鮮烈な作品と遺稿
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主要目次
口絵(カラー) 陶作品 個展ダイレクトメール集
本文 「虚を注ぐ」(熊本日日新聞連載「わたしを語る」)
山幸モンタナ通信
山幸窯つれづれ
ダイレクトメール・メモ
山幸作品について 浜田知明・阿部謹也他
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私が山幸の作品に感じるもの、それは天与の資質であると思うが、テクスチャアに対する繊細な感覚と清潔さである。平面と局面、方形と円筒の大胆な構成。粘土を切り割くような鋭い切り口、その潔さに魅かれる。浜田知明(版画家・彫刻家)
熊本の中心部に屹立する金峰山の中腹から一筋の煙が立ち昇るのが見えると山幸が焼いているなと思う。額の秀でた男が泥をこね、土を焼く。大地の破片を切り取り、新たな大地を作るかのような栗鼠や狸に見守られながら土を焼く。窯の火を落とすとそこには奇妙に重量感のある不思議なものが生まれている。かつて地上に存在したことのないもの、何の役にも立ちそうもないものが生まれている。そんな仕事をしている男の姿が見える。阿部謹也(西洋中世史)
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