イビツナリ(歪形) 8

木賊の夜

<CD>

イビツナリ(歪形)

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出版社
パンローリング
著者名
山口綾子
価格
2,200円(本体2,000円+税)
発行年月
2021年6月
判型
B6
ISBN
9784775988817

『新居』(7分)
佐藤さんというその男性は、都会で家族と暮らすため、あるマンションの高層階を内見しに来ていた。窓から見える絶景に感動したのも束の間、マンションに隣接する墓地の存在に気づいてしまう。結局その部屋を契約した佐藤さんだったが…ある夏の日、一人で留守番をしている最中に信じられない体験をしてしまう。後日、問題の墓地の写真を見せてくれたのだが…。

『手相』(16分)
それは、喫茶店で仕事関係者と雑談をしているときのことだった。"手相"が話題にあがり皆が掌を広げて見せ始めたとき、ある男性が奇妙なポーズをとりながら言った。―「俺の手相、すごいんだ」。そうして語り出した男性は、幼少期からのある恐ろしい体験を聞かせてくれたのだが…。数奇な運命を辿る男性に待ち受けているのは、彼が望んでいる結末なのか、それとも…。

『グラビア撮影』(11分)
グラビアアイドルをしているその女性は、作品撮りのため、タイに来ていた。宿泊するホテルでは、一人に一室、コテージのような部屋が割り当てられたという。最終日の夜、スタッフの人の手違いで部屋を移動することになった彼女は、移動先の部屋を見て愕然とした。なぜか孤立した場所にあるその部屋は、廃屋のような外観だったという。深夜、ドアをノックする音とともに、"ある言葉"が聞こえてきて…。

『江口さん』(15分)
カナちゃんがその体験をしたのは、小学校の同窓会があった日だという。久しぶりに会う旧友たちと楽しい時間を過ごすはずの彼女だったが、皆の様子がどこかおかしい。その中心にいたのが、“江口さん”という元クラスメイトだ。かつて“エロの江口”と呼ばれ揶揄われていた彼女だが、結婚したことで苗字が変わり、幸せな日々を送っているように見える。では、この違和感の正体とは一体…。誰もが、思い出に復讐される可能性を秘めている。

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