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「商品としての旅」はどのように開発され、進化してきたのか?
日本人の旅をめぐる知られざる創意工夫の物語。
旅の現場を知悉する著者が、日本における「パッケージツアー」の成り立ちと
その進化の方向性を考察する稀有な社会史。
日本人の「旅」の大半を担ってきたにもかかわらず、
表立って語られることの少ない「パッケージツアー」の来歴に光を当てる。
21世紀の成長産業として期待される「観光」の在り方を考えるためにも必読の一冊!
《第5回草思社文芸社W出版賞 金賞受賞作品》
【本書「はじめに」より】
二〇二〇年の深刻な状態は一、二年で回復できるものではないかもしれない。
それまでの旅行業界のあり方、業態が一度リセットされることになるのかもしれない。
それでも旅行会社に約二〇年間勤務した筆者には、
旅行業界がこの苦境を新たな創意工夫で克服するとの思いも打ち消しがたい。
その思いはパッケージツアーを中心とした旅行会社の取り組みの歴史を振り返ることで
明確になると思われてならない。ただ、ここまで書いてきて意外というか、
ここまで来たかとの思いを強くする深刻なニュースが二〇二〇年一一月一二日に新聞各紙で報道された。
それは長年親しまれてきた近畿日本ツーリストのパッケージツアー・ブランド、
海外旅行の「ホリデイ」と国内旅行の「メイト」の販売が二〇二一年三月末をもって終了するというものだった。
パッケージツアーはなくなってしまうのだろうか?
いや、私たちは冷静にパッケージツアー誕生の歴史や果たしてきた役割、旅の本質、
日本人のさまざまな旅行形態を振り返ってみれば、将来への見方も転換できるように思える。
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