薫陶

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出版社
ふらんす堂
著者名
木暮陶句郎
価格
3,080円(本体2,800円+税)
発行年月
2021年5月
判型
四六判
ISBN
9784781413518

◆第三句集



水と土ぶつけて轆轤はじめかな



四季の移ろいに心を置き、五感を働かせ、愛という詩情を季題に託しつつ俳句を詠み続けてゆきたい。

(著者)



◆自選十五句

この窓の四半世紀や初景色

水と土ぶつけて轆轤はじめかな

窯口に人日の闇ありにけり

体ごと振るフライパン春隣

梅くぐる君は光となりながら

太陽の寿命を言へば亀鳴けり

心とはすぐ染まるもの桜の夜

水音の透けてをりたる谷若葉

航跡といふさよならやサングラス

夏帯を鏡の中に軋ませて

野分あと筆圧強き手紙来る

両の手は太古の器水の秋

目の前の未来信じてばつた跳ぶ

虹色の鳩降り立てる初時雨

銃口の最も暗き狩の森

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