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百姓たちは無学で読み書きができず、
武士に一方的に支配される、無力で弱い存在だったのか。
しかし、古文書をひもといてみれば、そこには百姓たちが生き抜くために読み書き・計算の能力を身につけ、村のルールを自分たちで決め、積極的に訴訟を起こし、ときには支配する領主たちに敢然と自己主張するたくましい姿が浮かび上がってくる。
本書では江戸時代の圧倒的多数者だった無名の百姓たちの実像を、実際の古文書をひもとき、解説を加えながら明らかにしていく。
江戸時代の人口の約八割は村の百姓たちだった。彼らについて知ることは、その時代の生活・思考様式について知ることにもつながる。
百姓像のイメージをアップデートする入門書、誕生。
【自分たちの暮らす村を自治的に運営していた百姓たち、読み書き・計算を学んで、さかんに商品の売買を行ない、ときには積極的に訴訟を起こして要求を実現しようとする百姓たち、広範囲にわたって結びつきを拡げることで災害に立ち向かった百姓たち、武士に対しても敢然と自己主張する百姓たち、そうしたたくましい百姓たちの姿が浮かび上がってきたのではないでしょうか。本書が、江戸時代の百姓たちの実像を知っていただく一助となれば幸いです。】……「おわりに」より
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