大正十年~昭和四年
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高橋箒庵(義雄)の日記『萬象録』全40冊を全9巻にわけて収録。
最終巻である第9巻には、解題に加え、今回初めて公刊される『萬象録』の続編『還暦後記』(大正10年~昭和4年の日記)を収録。
政治・経済・文化・美術・芸能その他の多岐にわたる箒庵の見聞・感想が満載。山県有朋・井上馨らの元老を通した政財界の動向、三井系財界人との頻繁な会合、慶応義塾系の人々との交流による情報は、大正~昭和初期の政財界の裏側を明かしている。
益田鈍翁をはじめとする近代数寄者たちの動向や諸大名の道具入札の裏話はもとより、入札価格も記録され、道具移動史・茶道史にも欠かせぬ資料。能・歌舞伎・音曲・新劇など芸能界の話題も豊富で、文化・風俗にいたるまで様々な話題がとりあげられている。
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