明治大学図書館所蔵三条西家本除目書

明治大学図書館所蔵三条西家本除目書

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出版社
八木書店
著者名
明治大学除目書刊行委員会 , 田島公 , 末柄豊 , 牧野淳司 , 南保勝美
価格
16,500円(本体15,000円+税)
発行年月
2020年5月
判型
B5
ISBN
9784840622486

後三条天皇自撰の除目の儀式次第・作法を書いた、幻の儀式書『除秘鈔』(『院御書』の除目儀部分)の影印・翻刻・解説を付して全貌を初公開。
九条家流の故実書と、室町期の地方文化ネットワークを知る紙背文書も併載。

●重要資料3点、影印・翻刻・解説を付し初公刊
 1カラー口絵(8頁)とモノクロ影印により全文を写真版で公開
 2人名・年代比定を経た、精確な翻刻
 3原本調査と緻密な調査に基づいた書き下ろしの解説

■除秘鈔 後三条天皇自撰の幻の儀式書『院御書』を知る決定版
 後三条天皇(1034-73、在位1068-72)の自撰による、除目の儀式次第・作法を書いた儀式書。長らく全貌は不明のままであったが、近年尊経閣文庫所蔵『無題号記録』こそ『院御書』(または「いんのみふみ」とも)であることが立証された。明治大学本は尊経閣本にはない多くの情報がみつかり、平安時代を知る資料として大変貴重。本書の公刊により全貌が明らかに。天文9年(1540)三条西公条筆。

■無外題春除目 三条西公条筆による九条家流の故実書
『除秘鈔』と同時期に三条西公条によって書写された、九条家流の除目故実書。2種の史料が混在しており、九条家本『春除目抄』が記す儀式とほぼ同内容を持つものと、九条家流の除目作法を記した問答形式の故実書とに分かれる。本書により本文の釈読を含めた精細な内容が公開される。

■除秘鈔・無外題春除目紙背文書 15-16世紀の京都と地方をつなぐ文化的ネットワークを知る
 三条西実隆(1455-1537)・公条(1487-1563)父子に宛てた紙背文書約50通を収録。北陸三国(若狭・越前・能登)の武士の書状が多い。『源氏物語』『史記』「伊勢物語御聞書」などの書籍の貸借や所望・教授を求めたことなど、文芸を希求してやまない武士の生々しい肉声が知られる。その他、周防の杉興道や河内の木沢長政、連歌師肖柏・宗牧など全国各地から来信も見られ、三条西実隆・公条父子の名前が地方にまで広く及ぶ様子が知られる。

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