ショーケン天才と狂気

ショーケン天才と狂気

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出版社
青志社
著者名
大下英治
価格
1,870円(本体1,700円+税)
発行年月
2021年5月
判型
四六判
ISBN
9784865901160

ショーケン没2年 いま明かされるもうひとりの萩原健一
その68年の生涯に迫ったドキュメント
女、仕事、金、彼はなぜ人を惹きつけたのか なぜ疎まれたのか
誤解と苦言をものともせず自由人として生きた昭和の天才。
証言から迫った実像と虚像

ショーケンの〝真実〟を語る
岡本富士太 奥山和由 小倉一郎 恩地日出夫 柏原寛司 倉本聰 小松政夫 柴俊夫 高橋惠子 高橋伴明千葉真一 戸髙正啓 蜷川有紀 三田佳子 八名信夫 山本又一朗 吉本暁弘 竜雷太の諸氏
そのほか多くの関係者の方や、名前を明かすことの出来ない方たちから取材協力を得ました。
大下英治


わたしは、ショーケンのファンである。特に役者としてのショーケンのファンである。歌手としてのショーケンにも、歌の上手さというより、なんともいえないはぐれ者のせつなさにしびれる。(略)
わたしは、今回、ショーケンと関わった役者、監督、プロデューサーを一年がかりで徹底的に取材。ショーケンを役者として遠く眺めているのでなく、身近に接した人たちは大変だったらしい。チャーミングな笑顔の裏に狂気じみた一面を秘めていた。深作欣二監督のように「ショーケンのあの狂気が魅力だ」と平然と語る人もいるが、取材を重ねるにつれ、多くの人を手こずらせたことがよくわかった。しかし、その内のかなりの人は、「それでも時が経つと、やはり懐かしい……」と言葉を湿らせた。(略)
もっともショーケンと多く共演した女優の高橋惠子いわく、「松田優作も萩原健一も、『男に惚れられる男』だった。男性にそう思われるのは、そう簡単なことではない。不良性感度は高いが、ただの不良ではない。萩原健一の笑顔はとても純粋で、相手を思う優しさにあふれていた。さらにいろいろな経験をして、いい表情でいられるような境地に達していたのに……」
芸能人にとって危険な愛は「芸の肥やし」と寛容に見られていた「最後の砦」でもあった芸能界も、今や倫理に厳しく、一般人以上に制裁を受けるようになっている。そういう締めつけの強い時代だからこそ、ショーケンの生き様が懐かしく逆に輝きを放ってくる……。
「はじめに」より

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