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耳に取り憑く、呪術的グルーヴの快楽(エクスタシー)に溺れる。
ブラック・フェミニストの著者が現代の視点から読み解く、R&Bの金字塔。
■幼少期に教会で歌ったゴスペル・ミュージックからの影響など、ディアンジェロのルーツを探る。
■エレクトリック・レディ・スタジオでの音楽的実験とソウルクエリアンズ。
■「Untitled (How Does It Feel)」の突然の幕引きが意味するものとは?
■男性原理にスポットライトを奪われた、『Voodoo』陰の立役者。
■「セックス・シンボル」として祭り上げられることの代償。
■『Voodoo』だけでなく、デビュー・アルバム『Brown Sugar』や最新作『Black Messiah』も考察。
■日本語版には、1995年のディアンジェロ来日に同行した訳者・押野素子のあとがきと木津毅による解説を収録。
〈目次〉
過去は現在の序章(プロローグ)
第一章 呪文は唱えられた
第二章 ホーム・クッキング――男性原理にスポットライトを奪われた愛しい人
第三章 グルーヴを探して――画一的な拍子はお断り
第四章 悪魔のパイ――“盗まれた土地”=アメリカで搾取される、“盗まれた肉体”=黒人男性のサヴァイヴァル
第五章 内なる乙女が歌い上げる愛と官能
第六章 “題名のない”ヴィデオに殺されかけたR&Bスター
第七章 良作は口に苦し――《Voodoo》の評価をめぐって
エピローグ――黒い救世主(ブラック・メサイア)の降臨と、果たせなかった「聖なる三位一体」の夢
マイケル・アーチャーの呪文(スマイル)にかけられて――訳者あとがき
解説 「男らしさ」の呪縛を解き放った《Voodoo》の先見性 文=木津毅
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