有吉佐和子論

有吉佐和子論

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出版社
鳥影社
著者名
半田美永
価格
2,200円(本体2,000円+税)
発行年月
2021年5月
判型
四六判
ISBN
9784862658845

『紀ノ川』研究の真髄を観る!

著者の半田美永氏は、有吉佐和子と同郷であり、紀ノ川流域の歴史・地理・民俗等に精通している。「花・文緒・華子」という、明治・大正・昭和三代の系譜を物語る作品として理解されてきた本作を、物語の〈詩と真実〉の落差に注目、第三部の華子のまなざしの行方を問題とした。作品に封印された〈真実〉とは何か、その解明を試みた画期的な一冊である。(明治大学名誉教授・林雅彦)



史実に架空の人物を配することによって、新たな《真実》獲得するというのが、有吉佐和子の物語観であり、史実そのものを超えたところに、彼女の作品世界が構築される。このような創作態度は、彼女のほぼ作品の全てにみられることであり、学問的に未解決な歴史的事象こそが、作品の素材として選択されることになる。(序章より)

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