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近代リベラル国家の原理とされる宗教と政治の分離。しかし、それは本当に可能なのか。著者は、宗教と世俗の根源的で複雑な絡み合いに目を凝らし、「翻訳」概念を導きの糸としてその関係を解きほぐしていく。平等概念の再考、宗教的言説の翻訳可能性と不可能性の意味、国民国家の問い直しなどをめぐって、宗教学のみならず政治学、哲学、人類学など多様な知を横断し、深き射程が示される、碩学の到達点。
「本書で私が考えてきたのは、主に「世俗性」と「宗教」という言葉の硬直的な用法を問題にすることである。もちろんそれは、そうした言説が規律する生活を非難したり(あるいは擁護したり)、どちらかに招き入れようとしているわけではない。「近代」に賛成すべきか反対すべきかという問題に関して現在行われている議論は、あまり実りのないもののように私には思える。本書の指摘に一般化できる点があるとすれば、それは「近代」、「宗教」、「政治」、「世俗主義」といった言葉や、それらを組み合わせた語彙の変動は、生活様式に密接に関連しているということである。」
〇目次
謝辞
序論
第一章 世俗的平等と宗教的言語
第二章 翻訳と感覚的身体
第三章 仮面・安全・数の言語
エピローグ
訳者あとがき
人名索引
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