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本書は、カトリックのシスターであり日本文学研究者でもある鈴木秀子さんと、礼拝行(五体投地)を実践すると共に「坐禅断食」を提唱・指導する禅僧野口法蔵さんによる共著本です。本書のテーマは、宗教・宗派の違いを超えた〈祈り〉のありようを明らかにしようとするものです。宗教遍歴の後、厳しい修行(礼拝行)を実践していた野口さんは、鈴木さんとの出会いにより、「修行とは他者の幸せを願うこと=祈ること」と気づいたと言われます。「他者の幸せを願う」という意味での「祈り」について、鈴木さんと野口さんの論述から浮き彫りにします。対談本でなく、各節を分担執筆しているため、お二人それぞれの論旨をゆっくり追いながら読むことができる一冊です。
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