現場で奮闘する援助専門職のアセスメント力の向上を目指して著された実践書。
介護・福祉の分野においてアセスメント(assessment)とは、「当事者に関する情報を収集・分析し、自立した日常生活を営むために解決すべき課題を把握すること」といわれている。
従来のアセスメントでは専門職の客観的な視点ばかりが重視され、当事者の主観を尊重した支援まで届いていないことがあるという。
本書で扱う「全方位型アセスメント」では、客観的に問題を把握しつつも当事者個人の生活歴や周囲の環境を考慮し、その人らしい暮らしを実現するための見立てを構築する。
その「全方位型アセスメント」を土台として行われる支援が「全方位型支援」である。
この本では「全方位型アセスメント」の概念や手順を、豊富な例と図表を用いながら紹介する。
本書後半では、「事例検討」と呼ばれる検討会の具体的なやり方も紹介する。
多職種に就く人々がそれぞれの専門を活かして一つの事例を検討することで、より多面的で深い支援が期待できるという。
時間設定や必要なツール、注意点など、実践的なアドバイスが多くちりばめられている。
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