超長期GDP推計

神奈川大学経済貿易研究叢書

超長期GDP推計

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出版社
白桃書房
著者名
谷沢弘毅
価格
7,000円(本体6,364円+税)
発行年月
2021年3月
判型
A5
ISBN
9784561860563

近年のグローバル経済史研究の進展のなか、1人当たりGDPを数世紀という超長期にわたり推計する研究が世界的に開始されている。超長期GDPを使用することで、一国における超長期の経済発展の特徴を他国と比較して厳密に把握できるからである。著者はこの新研究分野がわが国で定着していくことを目指して、最新の研究成果を常時検討してきた。

本書では、わが国の古代から近世に至る十数世紀を対象として、2部構成で詳細な解説をおこなっている。すなわち第1部で先行研究におけるGDPの推計方法やその推計結果を個別に検討し、第2部では推計を担当する研究集団にとっての基本方針、手順・留意点、組織運営、スケジュール管理など、推計作業上の長期戦略を提示する。前著『経済成長の誕生』に引き続き、超長期GDP推計に関する先端研究の第二弾である。

本書は、難解な超長期GDP推計の全体像を詳述することで、経済史分野のみならずグローバルヒストリー、国際経済、低開発経済、地域(アジア等)研究、経済統計など、隣接する実証分野の研究にも寄与することを想定している。また同テーマに関心を寄せる一般の読者に対しても、丁寧に書くことで論点を把握できるよう配慮した。

【主要目次】
緒言―半世紀前の指摘
序章 新研究分野“超長期GDP推計”の台頭―本書の目的・方法

第I部 推計方法に関する諸問題
第1章 多様な推計方法の結集による成果―高島正憲著『経済成長の日本史』の素描
第2章 超長期GDPに関する二人の推計方法―高島正憲とアンガス・マディソンの流儀
第3章 超長期GDPの作成に向けたデータ接続問題―超長期推計における実質化と単位変換
第4章 わが国経済の成長軌道と購買力平価問題―推計値の改善に向けた多様な試み
第5章 同時に進めた『長期経済統計』の改訂作業―第3次産業所得の再推計問題

第II部 研究集団にとっての長期戦略
第6章 超長期推計を改善するための新たな方向性―先行研究『長期経済統計』との比較分析
第7章 超長期GDP推計に関連した最近の主要研究―水鳥川和夫論文と川戸貴史論文に対する若干の論評
第8章 先行した3つの長期統計プロジェクト―アジアLTES事例でみた集団特性
第9章 求められる作業指針と留意点―長期戦略に向けた羅針盤と海図
終章 超長期GDP推計という難題―研究分野の健全な発展に向けて

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