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多くの大学に「保険論」の講座が設置されている。その内容は、多様で、統一された内容がなく、目指す講座の目的も多様である。例えば、ある本では、保険契約の法律的な解説に集中しているが、ある本では保険会社の経営や保険販売に集中している。これらは、それなりに有効な面があり、一定の貢献をしていることも事実である。
しかし、多くの人が必要としていることは、消費者または利用者の立場から保険制度を理解して、各自の立場でのリスクマネジメントに活用できるようになることである。このように保険消費者からの需要を優先的に考慮した保険論は、あまり存在しないことが事実である。
本書では、保険消費者の立場から、消費者のリスク別に、強制保険と任意保険、社会保険と民営保険を統合的に概説している。例えば、医療保障であれば、公的医療保険と民営医療保険がパッケージとなって、病気やケガという一つのリスクに対処している。従って、効率的なリスクマネジメントのためには、特定のリスクに対する保険制度を社会保険と民営保険を同じ項目の中で統合的に立体的に理解する必要がある。
この本では、第 1 部保険理論、第 2 部災害と損害保険、第 3 部生死のリスクと生命保険に構成した。これによって、実際のリスクの対応に、保険理論がどのように活用されているかを統合的に理解できるようにした。
本書が、保険消費者の立場からのリスク対応のための体系的な基礎知識を理解するための概説書として、活用されれば幸いである。
[目次]
01 保険理論
1章 リスクと保険
2章 保険制度の活用と弊害
3章 保険類似制度と保険制度
4章 郵政民営化と保険販売チャネル
5章 保険の歴史
6章 損害保険の保険料と経営指標
7章 生命保険の保険料と経営指標
8章 保険契約当事者の義務と被保険利益
9章 保険金とクーリング・オフ
10章 早期是正措置と保険会社の経営破たん
11章 保険会社の破たん処理
12章 保険契約者保護に関わる各種制度
13章 社会保険
02 災害と損害保険
14章 損害保険の展開
15章 巨大損害と損害保険
16章 交通事故と自賠責保険
17章 交通事故と任意の自動車保険
18章 個人リスクと新種保険
19章 事業リスクと新種保険
03 生死のリスクと生命保険
20章 生命保
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