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"呼吸器外科手術における開胸・胸腔鏡の両手技で必要な局所解剖と全体解剖を学べるテキスト.
著者による1,000枚以上の立体的,リアルなカラーイラストで,呼吸器外科手術のエッセンスを理解するための一冊.
呼吸器外科手術の基本的な概念や論理的な理解,手術のエビデンスや手技の実際から,トラブルに対するリカバリーショットまでを習得できる,最高の指南書である.
【推薦文】
伊藤宏之先生がついに呼吸器外科手術書を書き上げた.
本書には,彼がこれまで多くの先輩諸氏から継承し,彼なりの“味付け”をした手術手技が満載である.この手術書の特徴の一つは何と言ってもそのスケッチにある.すべて彼のオリジナルである.彼の素晴らしい画才は手術記事を見れば一目瞭然であったので,ぜひこのスケッチを生かしたテキストを世に出してほしいと伝えてからかなりの年月がたってしまった.当たり前のことだが,どんなに画才があっても手術の本質が理解できなければ外科医の心に響くスケッチなど描けるはずもない.学会やセミナーなどで,彼のスケッチを見て,そのわかりやすさに驚かれた方は少なくないだろう.本質を突いたスケッチだからこそ,外科医に受け入れられるのだ.数多くの手術を手がけ,それを正確に記録し,多くのスケッチが蓄積され,ようやく本書の出版にこぎつけたのである.彼の20年にわたる手術に対する真摯な姿勢が,この本を世に生み出す原動力になったのは間違いない.
もう一つの本書の特徴は,伊藤君が一人で書き上げた手術書であるということである.多岐の分野にわたる手術書では,複数の著者が執筆するのが一般的である.ただそれぞれの著者,施設の流儀などがあり記述内容にばらつきもある.その点本書は単著であり,彼の主張する手術手技には一貫性があり,読者には理解しやすい.外科医目線で描かれたスケッチも相まって,この本の内容は若い外科医にも,ある程度実力をつけた中堅外科医にも,受け入れられることを確信している.
質の良い手術とは,①確実な手術操作で安全な手術(良好な視野,汚染のない術野で構造物をはっきりと確認すること,危なげのない丁寧な操作),②危険を察知し,回避する手術(急がばまわれ,トラブルシューティングも大事ではあるが…),③過不足なく病巣を切除(患者側因子と腫瘍側因子のバランス),④論理的根拠に基づいた手術操作・展開(なぜこうするのか? をきちんと説明できる),⑤その上で侵襲が少ない手術,と言えるであろう.
本書が質の良い手術を目指す呼吸器外科医の一助となれば幸甚である.
2021年3月
神奈川県立がんセンター呼吸器外科 中山治彦"
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