取り寄せ不可
出征する兵士を激励する演説、兵士としての心構え、戦場の兵士へ家族が送る手紙の書き方、果ては、戦死した遺族の慰め方まで――。長らく戦争を経験しておらず、明治に入って突然兵士や兵士の家族にならなければならなくなった日本人は、戦争とのつき合い方を「マニュアル」を読んで学んだ。「マニュアル」は当時の書店で普通に売られていたのだ。マニュアルの内容は、日清・日露戦争の勝利、平和な大正時代、そして泥沼の日中戦争・太平洋戦争と時代の変遷と共に変わり、それとともに日本人の戦争観もまた、変化していった。変化を辿っていくと、近代の日本人が「戦争」という巨大な経験にどう立ち向かったのか、その建前と本音が透けて見えるのだ。著者が10年もの時間をかけて集めた「マニュアル」で通史を書いた労作。
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