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【大宅壮一ノンフィクション賞&新潮ドキュメント賞 W受賞作品】
その女性は出生前診断で「異常なし」と報(しら)されて子供を産んだが、実は誤診でダウン症児だと告げられる。三カ月後、乳児は亡くなった。自己決定の機会を奪われた女性は医師を提訴するのだが――“命の選択”に直面した当事者たちの内面に肉薄する、大宅壮一ノンフィクション賞&新潮ドキュメント賞W受賞作。解説・梯 久美子
誰を生かし、
誰を生かすべきでないのか――
生殖医療の進歩によって社会が直面する命の選択の極限を描く、傑作ノンフィクション!
「この選択ができたのは、どうやっても助かる見込みがない命だったからです」(中略)
こうした、読んでいてどきりとさせられる率直かつ重たい言葉が、本書にはいくつも書き留められている。強制不妊手術の当事者や、ダウン症の女性からも著者は話を聞いている。彼女たちがここまで心をひらいて語ったことに驚かされるが、同時に納得もする。――梯 久美子氏(解説)
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