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2019年4月15日に発生したパリ・ノートル=ダム大司教座聖堂の大規模な火災。尖塔や屋根が燃え落ちる姿は、SNSをはじめとする各種メディアを通じて世界中の人々に大きな衝撃をもたらした。
850年の歴史をもつこの大聖堂は初期ゴシック建築の傑作であると同時に、中世以降も、様々な統治権力との結びつきを保ちながらフランスの「国民的記憶」の一翼を担い続けてきた。
重要な文化財、そして、宗教施設である大聖堂を空間的・社会的・精神的に「再生」させるためにはどのような方法がふさわしいのか。
複数の年代にまたがる絵画作品、図面、大聖堂の写真といった豊富なビジュアル資料とともに、キリスト教神学・建築史学・西洋史学・文化財学による領域横断的なアプローチにより、「ノートル=ダム大聖堂」の歴史、その復興・再生を考察する。
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