高松塚古墳壁画撮影物語

便利堂ブックレット叢書シリーズ

高松塚古墳壁画撮影物語

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出版社
便利堂
価格
990円(本体900円+税)
発行年月
2020年12月
判型
B5
ISBN
9784892731105

高松塚古墳壁画、発掘直後に撮影された経緯と秘話を知る一冊!

 --撮影用の百五十ワットのランプを照らしてみて驚いた。外から見た時には見えなかった壁面に、人物像が描かれているのがはっきりと私の目に入り、あまりにも美しく、あざやかな影像に、しばらく息をのむ思いで黙って見ているだけだった。ここに描かれている絵も、初めてこのような明るい光に照らし出されたことだろう--(本書「高松塚古墳撮影の思い出」より)

 昭和47年3月21日、奈良県高市郡明日香村の「高松塚古墳」から極彩色の壁画が見つかりました。数日後に新聞の一面を飾ったカラー写真は、“飛鳥美人”という名と共に壁画発見の象徴ともなり一世を風靡することになりますが、その写真を撮影したのが、便利堂でした。

 本書では、その発掘と撮影にまつわる秘話を、当時奈良県側の担当をされた元橿原考古学研究所長の菅谷文則氏と、実際に撮影をした元便利堂写真技師の大八木威男氏による文章から紐解きます。また、壁画の美術史的価値を東京藝術大学客員教授の有賀祥隆氏が、最新の古墳調査成果を元文化庁古墳壁画対策調査官の建石徹氏が執筆しています。さらに2017年に便利堂コロタイプギャラリーで開催された菅谷氏と大八木氏による直接対談の内容も収録するなど、「世紀の発見」と言われた高松塚古墳壁画発掘と撮影の経緯を知る上で、大変貴重な1冊となっています。

 発掘直後の現場の様子や、狭い古墳内で撮影に挑んだ便利堂写真技師の心境、そして撮影した写真を巡る報道各社の争奪戦など、関係者によって語られる秘話の数々は壁画発見から45年以上経った今でも色褪せません。本書を通じて、文化財と文化財撮影に興味を持っていただけましたら幸いです。

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