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フッサールの直弟子にして共同研究者であったE・フィンクに師事し、日本の現象学を切り拓いた新田義弘。その先駆的な哲学を解き明かし、来たるべき現象学の多様な展開像を示す。
鷲田清一、谷徹、村田純一、斎藤慶典、河本英夫をはじめ、新田氏と親交を結び、その薫陶を受けた日独、第一線の哲学者らが綴る、渾身の追想と現象学の未来。
新田義弘(にった・よしひろ):1929年生。東北大学文学部卒。東洋大学教授、2000年定年退任、同大学名誉教授。専攻は現象学、解釈学。1969年よりドイツにわたり、現象学の創始者であるE・フッサールの弟子にして共同研究者でもあったE・フィンクに師事。フッサールの後期思想を日本で初めて本格的に論じた『現象学とは何か』(紀伊國屋新書、1968年)は、鷲田清一氏をはじめ、現象学を志す若き研究者たちのバイブルとなった。『哲学の歴史──哲学は何を問題にしてきたか』『世界と生命──媒体性の現象学へ』など著書多数。2020年3月15日、没。
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