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大好評シリーズ「アルケミスト双書」から
『闇の西洋絵画史』篇が登場!
西洋美術の「闇」の側面を浮かび上がらせる、
妖しくも美しい西洋絵画史シリーズ(フルカラー)。
著者は編集者で評論家の〈山田五郎〉。
■著者・山田五郎より
西洋絵画には、
教科書には載せられない「影の名画」もあれば、
逆によく見る名画に「影の意味」が
隠されていることもあります。けれども、
今日の感覚では不健全と思える表現や寓意も、
描かれた背景を知れば納得でき、
見え方が変わってくるはずです。
西洋絵画の本質は、
その最大の特徴である陰影法と同様に、
光のあたる表面だけではなく
闇の側面も見ることで、はじめて立体的に
浮かび上がってくるのではないでしょうか。
■本シリーズの特徴
・1冊1テーマを詳説
・類をみないユニークな切り口
・1冊あたり約70作品を掲載
・コンパクトで瀟洒な造本
・本物の美術の教養に
・ゲームや漫画他、創作のための資料としても
■シリーズ
*第1期:【黒の闇】篇
〈1〉悪魔
〈2〉魔性
〈3〉怪物
〈4〉髑髏
〈5〉横死
*第2期:【白の闇】篇
〈6〉天使
〈7〉美童
〈8〉聖獣
〈9〉楼閣
〈10〉殉教
■まえがき(〈1〉悪魔)
西洋のキリスト教社会における悪魔は、
英語でいう「demon(ディーモン)」と
「devil(デヴィル)」に大別できます。
ディーモンの語源はギリシャ語のダイモーンで、
神と人の間にいる鬼や妖怪。
人に対して善も悪もなしますが、
いずれにせよキリスト教から見れば
異教の邪鬼にほかなりません。
一方、デヴィルの語源である
ギリシャ語のディアボロスは、
誹謗者や妨害者を意味し、
旧約聖書にあるヘブライ語の
サタンの訳語として使われました。
つまりデヴィル=サタンであり、
こちらがキリスト教の悪魔の本筋。
そしてその正体は、
神に背いて地上に堕とされた天使です。
神の敵対者ではなく反逆者――。
ひと捻りある設定が、
キリスト教の悪魔に
独自の深みを与えています。
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