〈犯罪大国アメリカ〉のいま

〈犯罪大国アメリカ〉のいま

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出版社
弘文堂
著者名
西山隆行
価格
3,080円(本体2,800円+税)
発行年月
2021年3月
判型
四六判
ISBN
9784335460425

「分断」から/を読み解く、「犯罪大国」のリアル

 1970年代のニューヨーク市地下鉄の無法状態が象徴するように、世界一の先進国でありながら「犯罪」のイメージが根強くつきまとうアメリカ。しかしその「犯罪大国」ぶりをつぶさに見てみると、単なる殺人や強盗といったものだけではなく、頻発する銃乱射事件や人種問題、薬物問題、不法移民など、深刻な社会問題や左右を分断する政治的イシューが絡み合ったものが少なくなく、その実態は単純・一様ではありません。また、近年におけるアメリカの犯罪政策は大きく変容しているところ、それが政治的分断によってもたらされていることはもちろん、犯罪政策をめぐる党派的対立がアメリカ社会の政治的分断の原因ともなっているなど、「犯罪」は現代アメリカの「分断」を読み解くカギにもなっています。
 本書は、現代アメリカの犯罪政策と深くかかわる割れ窓理論、銃規制、麻薬取り締まり、不法移民、聖域都市といったトピックを取り上げて政治学の観点からーーたとえば連邦制や政党政治との関係でーー論じることで、アメリカの犯罪問題のみならず、アメリカの政党政治や社会の特徴に関する理解も深まる一冊です。

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