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お笑い番組が放映された次の日、たくさんの子どもたちがそのネタを真似している姿を見たとき、先生方はどう感じるでしょうか? また、係活動で、「お笑い係をやりたい!」と発案されたとき、どうされていますか。
実はこの「漫才づくり」は、しっかりと指導することで、コミュニケーション能力や語彙力、プレゼンテーション能力などが育ち、「課題を立てて情報を集め、まとめ・発表する能力」が、楽しく鍛えられる教材ともとれることができるのです。
本書では教育漫才の実践を平成27年から行っている著者が、漫才づくりを国語や特別活動などで簡単に導入できるよう、30の指導のテクニックを収録しました。
漫才は「言葉」と「間」を駆使する学びの宝庫
教育漫才には2つのルールがあります。漫才と言えば「人をいじる」など、教育現場にとってマイナスな面もあるので、まず以下の2点を共有します。
1 悪口などのマイナス言葉を使わない
2 蹴ったり殴ったりする行為はしない
すると、笑いを取るために考えるべき要素が以下の2点に絞られます。
1 言葉の面白さ
2 間の面白さ
この「言葉」と「間」という限定的な条件の中で、笑いを取るという課題に向かって、ペアの同級生と取り組んでいくことに、言語能力などを鍛える要素が隠れているのです。
本書では、さらに具体的な指導をするために、笑いのネタや、受け継がれてきた漫才の技に内在する、学びの可能性を、具体例を交えながら紹介しています。
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ほかにも「物語風ネタ作り(いわゆる「コント」)」や「あいうえお作文」、「モノマネ」など、子どもが「やってみたい!」と思うネタの型について指導法や注意点を掲載しています。
また、本書では、「導入の仕方」や「当日の会場づくり」など、「導入~ネタづくり~発表~振り返り」までの授業のコーディネートの方法を分かるようにしました。国語や総合における合科的な単元計画も提案しています。
学級が温かく、発言量も増える!
「私は、人前で話したりすることが苦手だったが、今は自分で思っていることを、自信をもって発表できるようになりました。ネタづくりを通して、『どうしたらお客さんにもっとよく伝わるのか』などを考えるようになりました。言葉一つ一つで、相手への伝わり方も違ってくるので、大切にしたいと思います。」
教育漫才の発表を終えた子どもの感想です。温かい雰囲気の中でそれぞれの発表を認め合うことで、クラス内の発言量が増えていきました。
著者がそもそもこの取組を始めた理由は、漫才好きの子どもが多い実感と、いじめや不登校の問題を減らすことでした。実際に全校で実施した際には、いじめの数は減り、不登校はほぼゼロになったそうです。
「笑う学校には福来る」。笑いに向かう子どもたちの好奇心を学びにつなげましょう!
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