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2011年3月11日の東日本大震災で、福島第一原発は11・5~15・5メートルの津波に襲われた。
原発事故の翌月、県内にとどまらず、県外にも避難する人が増え続ける中、朝日新聞東京本社の記者が、旧知の今井照・福島大学行政政策学類教授(当時)に声を掛けた。避難者がどういう環境に置かれ、何を考えていて、いま何が必要なのか、至急調べたいので協力してほしい――。こうして始まったのが、のちに10年続くことになる「原発避難者の実態調査」だ。(プロローグより)本書はその〈全〉記録である。
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