古代の日本には、朝鮮半島で滅亡した百済と高句麗の両国から多くの移民が渡来してきた。最後の百済王の王子らは摂津国難波に居した後に河内国交野郡に本拠を移し、高句麗の移民は坂東諸国とその周辺国に移配された後に武蔵国に集結して高麗郡が建てられたという。本書では、高度な技術と文化をもつ渡来系移民の実態がどのようなもので、古代日本の中で期待された役割には何があったのかを、文献史学と考古学の双方から鋭く切り込んでいく。
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