外を内、内を外へと転じ、全てを反転させつつ動いてやまない「渦動」としての絶対無。そこから学問と現実の「全て」に対峙しようとした田辺元の思索は、極度に濃密な論述の内に途轍もないダイナミズムを秘め、私たちを突き動かすべく待ち構えている。田辺哲学研究の最前線に立つ、新たな時代のための論集。
田辺哲学の全体像を捉える五つのテーマ
I 「種の論理」の意味とその行方
II 「懺悔道」としての宗教哲学
III 死と象徴をめぐる最晩年の思想
IV 「京都学派」の中の田辺哲学
V 田辺哲学の今日的可能性
田辺哲学の歩みとその基本問題を詳細に明らかにする座談会「いま田辺哲学を問う」と、二つの新資料(西田と田辺の最後の往復書簡、『私観 教行信証の哲学』)を収録。
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