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康太たちが、移民島を救ってから、しばらくのこと。夏だというのにヘカトンケイルでは、やけに肌寒い日々が続いていた。移民島の二人の少女・白茅とキュネーは、変わりゆく状況に翻弄されていた。一方、康太と榛美は、ピスフィからヘカトンケイルの国家元首にしてピスフィの父、ピスディオ・ピーダーの帰国祝いに相応しい料理をつくってほしいと依頼される。ピスフィには、ナバリオーネとの対立によって空中分解寸前となってしまったピーダー閥を、饗宴によってつなぎとめる狙いがあった。康太たちは腕を振るって料理を作る。仕事が終われば、みんなでお酒を酌み交わす。仕事は楽しく、お酒はおいしく、すべて世は事もなし。そんな平和な日々に感謝する康太たち。一方、ヘカトンケイル人は、忍び寄る凶兆に気づいていなかった。朽ちない遺体を乗せた小舟が、風雨と共に潟に打ち寄せたことに―――。
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