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著者小木貞孝が作家加賀乙彦と同一人物であり、精神科医であることは知られているが、フランス精神医学の大家であることを知る人は少ない。本書に収録された3論文は著者が若き日にフランスで研鑽した成果とその発展である。
碩学エーから逸才ラカンの初期論文にいたるまで、妄想をめぐるフランス精神医学界の学説を統計的に論述し、著者の学識とセンスが存分に発揮された「フランスの妄想研究」。
つづく「ミンコフスキー論」ではベングソンやフッサールを哲学的背景として、現象学的研究を補完する。精神病理学だけでなく文学にも大きな影響を与えたパシュラールを論じた終章も意味深い。
世界の妄想研究をリードしてきたフランス精神医学の精髄を抽出して、今日も変わらぬその重要性を示すとともに、厳正な批判と評価を下す重要文献。
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