1~2日で出荷、新刊の場合、発売日以降のお届けになります
命の管理は国家が介入すべものなのか?
弱い立場の人間は国家から守られているのか、それとも監視され管理をゆだねコントロールされているのか?
身体をめぐって個人と国家がせめぎあってきた歴史を考える
「本書においては、統治者や社会のなかにある集団や個人が、社会のなかの個人や集団に対して、どのようにして監視・介入・操作を行おうとしたのか、また、このような監視・介入・操作に対してその対象者となった人びとがどのように対応したのかを、それぞれの歴史的文脈のなかで明らかにしてゆく。」(序論より)
〇目次
序論 身体と環境をめぐる生政治:「幸せ」にする(なる)ための介入・操作と主体性(服部伸)
第Ⅰ部 身体と環境への介入
食権力論の射程(藤原辰史)
「風土」と医学―幕末・明治初期の「衛生」概念の検討をとおして-(香西豊子)
帝政期ドイツ社会における「移動の自由」と「安全」・「治安」―シンティ・ロマ取り締まりをめぐって―(大谷実)
誰が人々を導くのか―世紀転換期の香港における死体遺棄問題をめぐって―(小堀慎悟)
科学的かつ合理的に―大正から昭和初期における食改善運動の射程と受容―(宝月理恵)
二〇世紀スイスにおけるイェーニッシェの子どもの強制保護―社会福祉事業と子ども観の観点から―(穐山洋子)
オーファンドラッグの出会い損ない(美馬達哉)
第Ⅱ部 介入に抗する人びと
下面発酵技術の普及と近代ドイツの統治、禁酒運動、民衆運動(東風谷 太一)
治療薬を確保するための闘い-ホメオパシー患者団体の協会薬局と国家-(服部伸)
退化の時代を生き抜く―世紀末ドイツ語圏のシオニストの身体言説―(河合竜太)
『ナーサリーワールド』に見る知的障害児の母親の声―戦間期~一九五〇年代のイングランド(大谷誠)
第二次世界大戦後アメリカにおける知的障害者--家族・専門家・コミュニティ--(小野直子)
第Ⅲ部 マニュアルから見える介入と抵抗の技法
近代「植民地」における人と森林の付き合い方―ハプスブルク統治下ボスニア・ヘルツェゴヴィナを例として―
(村上亮)
いかにモラルと営利を両立させるか―二〇世紀初頭ポーランドの医療倫理マニュアルを編む―(福元健之)
戦間期イギリスにおける「健康になるためのマニュアル」〓自然療法医の食と健康観(御手洗 悠紀)
よりよく老いる――ドイツのマニュアルを読む(ヴィクトリア・エシュバッハ=サボー/井上百子訳)
よく利用するジャンルを設定できます。
「+」ボタンからジャンル(検索条件)を絞って検索してください。
表示の並び替えができます。