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現在,うつ病は先進国で最も一般的な精神疾患で,WHO(世界保健機関)の推定によると,世界人口の約15%が,一生涯のいずれかの時点でうつ病を経験します。しかし,うつ病という概念はいまだに定まっておらず,「感情や気分の状態としてのうつ」なのか,「個人の人格としてのうつ」なのか,「精神障害としてのうつ」なのか,はっきりと区別はついていません。
本書は,うつ病が「メランコリア」と呼ばれていた古代ギリシャの時代から精神疾患の歴史をたどり,ジークムント・フロイトといった近代精神医学の父と呼ばれる人たちのうつ病に対する考え方などを紹介。うつ病の概念を論ずるとともに,精神障害の分類がどのように発展し,昔ながらの治療法から、いかにして現代的なうつ病・躁うつ病の治療法へと進化していったのかを説明します。
うつ病に関して知っておきたいことをコンパクトにまとめた,入門書として最適の1冊です。
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