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ボブ・ディランが2016年度のノーベル文学賞を受賞したというニュースは世界中を驚かせた。未だに「なぜボブ・ディランなのか?」「ディランにその価値があるのか?」と疑問は持つ人は多い。
ハーバード大学の古典文学の教授であるリチャード・トーマスは有名なディラン・マニアでもあり、同大でディランの詩について教える講義を行っている。以前は同僚たちから半ば馬鹿にされていた「ディラン講義」だが、ノーベル賞受賞により途端に注目を集めた。本書はそんなトーマスの人気講義の要点を一冊にまとめたもの。ディランの詩を解読しながら、彼の作品と時代との関係性、そして「何が『古典』たり得るのか?」という本質的な疑問に迫っていく。
「全人類に影響を及ぼし、今もなお活躍中の作詞家について、確かな情報に基づき、かつ個人的な親しみをもって書かれた1冊である」----NPR
「キャンパス中の誰もが受けたいクラスだ」----『ニューヨーク・タイムズ』
「ディランの詩才に鋭い解釈を添える1冊」----『USA トゥデイ』
「文学的分析の見事な腕前(中略)アーティストの謎に満ちた創造的思考を興味深く考察する」----『ブックリスト』(スター付きレビュー)
「ついに古典学の専門家が、ボブ・ディランを解明した。リチャード・トーマスは我々に、高校時代のラテン語クラブのディランや、近年のアルバムでオウィディウスやホメロスに関心を寄せ続けるディランを紹介する。----メアリー・ビヤード、『ニューヨーク・タイムズ』、ベストセラー『SPQR:ローマ帝国史』著者
「鮮やかで面白く、情熱にあふれ、博識で造詣深く、他に類を見ない1冊。トーマスは、なぜディランがノーベル文学賞にふさわしいのか、またどのように古代の詩人に耳を傾け、自らもその一端となっていったかを語る」----キャス・R・サンスティーン、『ニューヨーク・タイムズ』、ベストセラー『スター・ウォーズによると世界は』著者
■著者について
リチャード・F・トーマス(Richard F. Thomas)
ハーバード大学、ジョージ・マーティン・レーン記念古典文学教授であり、またボブ・ディラン研究の権威である。ハーバード大学新入生向けのボブ・ディラン講義を主宰。米マサチューセッツ州ニュートン在住。
■監修者について
萩原 健太(はぎわら・けんた)
1956年、埼玉県生まれ。音楽評論家、ディスクジョッキー。著書に『ボブ・ディランは何を歌ってきたのか』『はっぴいえんど伝説』『70年代シティ・ポップ・クロニクル』など。
■翻訳者について
森本 美樹(もりもと・みき)
翻訳家。日本郵船(株)勤務の後、英国と米国に18年在住。その間、欧州各国および全米を歴訪。訳書に『処刑の文化史』『世界で一番美しいタトゥー図鑑』『風が吹くのに理由はない』など。軽井沢在住。
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