筒井伸輔画集

筒井伸輔画集

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出版社
ミヅマアートギャラリー
著者名
筒井伸輔
価格
3,960円(本体3,600円+税)
発行年月
2021年2月
判型
A4
ISBN
9784763021038

身のまわりで採集した虫をモチーフに、蝋を用いて表現を続けてきた画家である。

採集してきた虫を標本にし、それを顕微鏡で撮影して作ったフィルムを紙に投影し、作品を作り上げていく。

モチーフの形はそのままに、彩色した蝋を重ねていくと、平面のモチーフは立体的に見えてくる。

虫の存在を丁寧に積層に封じ込めていく作業は緻密で繊細。

彩色された虫は、別なものに生まれ変わったかのようだ。

地道に制作し続けてきた作品を、あるがままに見せる。

本書は非常にシンプルな画集だが、虫の存在の痕跡を封じ込めた世界は、見れば見るほど奥が深い。

本書の完成を見ずに、筒井伸輔はこの世を去った。

2019年4月に病が判明して以降、通院と治療をくり返しながらも、静かな情熱をもって最後まで作品をつくり続けた。

どんな画集にするか、本書の制作にも最後まで携わった。

本書は可能な限り筒井伸輔本人の意向に添った構成となっている。

ただただ純粋に作品を見せる、そういう思いが伝わる画集である。

取り扱い画廊であるミヅマアートギャラリーの全面協力で本書は刊行された。

父筒井康隆の著書『聖痕』が朝日新聞に連載されていた際の挿絵全238点も掲載。

画家筒井伸輔の生きた証がここにある。

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