喘息や湿疹、食物による不調などの症状は古代から知られており、19世紀初頭から花粉症の詳細な記載があった。しかし、これら別々の疾患と考えられていた複数の病気が共通の原因と病態を持つとして、フォン・ピルケが「アレルギー」の名で表現したのは1906年であった。彼の概念は、疾患に対する免疫と組織を障害する過敏反応を示唆した。アレルギーは1世紀余りのうちに、西欧のエリート階級から一般庶民、途上国の人々へと広がり、より致死的な病となり全世界へと拡大する現代病となる。本書は学説史から社会経済、環境、文化まで広くとらえ、英米の著名な医学・科学および一般紙誌で高く評価されている。
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