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美術品に隠された秘密を暴く
骨董商の命とも言える目を患った陶子
現在と過去とを繋ぐ四篇
信じるものは己の美意識と鑑定眼のみ
騙し騙されが日常茶飯事の骨董の世界を、一人で生
き抜く孤高の骨董商・宇佐見陶子。目利きの命であ
る眼を患った彼女の元に、同業者がわけありの品を
持ち込む。それは昭和を代表する作家の逸品であり
ながら、わずか十ヶ月のうちに三度も返品された和
人形だった(「倣雛心中」)。友人の硝子が流した
一粒の涙。瑠璃ガラスの切り子碗に隠された秘密と
は(表題作)。古美術ミステリー全四篇。
目次
倣雛心中
苦い狐
瑠璃の契り
黒髪のクピド
解説 法月綸太郎
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