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ここで紹介するのは、そんな歴史に彩られた岡山県に古より伝わる「桃太郎伝説」です。
この話は、あの昔話「桃太郎」の原型とされ、地元で脈々と語り継がれて来ました。そこには、伝承話の底力があります。
それでは、これより「吉備国の桃太郎」の話の始まり、始まり!(本文p.3より抜粋)
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「時は、遥か昔、古代へと遡ります。そこには「吉備」という国が栄えていました。現在の岡山県を中心とする古代王国です」(冒頭)。ところがあるとき、温羅(うら)という大男があらわれて悪事をはたらき、みんな「鬼」と怖れた。征伐に乗り出したのは朝廷から派遣された五十狭芹彦命(いさせりひこのみこと)で、のちに大吉備津彦命(おおきびつひこのみこと)と呼ばれる皇子。その戦いのなかで、いまに残る旧跡が生まれる(「鬼ノ城(きのじょう)」「矢喰宮(やぐいのみや)」「鯉喰神社(こいぐいじんじゃ)」などなど)。地元で脈々と語り継がれ、桃太郎伝説の原型ともされる物語を、ときに写真を交えて描き出す歴史絵本。「伝承話には、その土地の歴史が垣間見える。大切に語り継がねばのう」(結び)。
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