情念の経済学

情念の経済学

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出版社
人文書院
著者名
ブリュノ・ラトゥール , ヴァンサン・アントナン・レピネ , 中倉智徳
価格
2,640円(本体2,400円+税)
発行年月
2021年1月
判型
四六判
ISBN
9784409241363

全く新しい経済学の思想
アクターネットワークセオリーの原点?

19世紀フランスの社会学者ガブリエル・タルドが記した大著『経済心理学』(1902年)は、近代経済学の可能性を徹底的に押し広げようとし、ついには全く異なる独自の体系を持った経済学の発明に至った傑出した著作である。ラトゥールによれば、その重要性はマルクスに匹敵し、部分的な思想はケインズやシュンペーターの先駆けでもある。さらに、近年の金融社会論や市場の人類学において語られるように、金融においてこそ、数値化と心理学化が結びついていることを主張する、まさに現代に読まれるべき書物でもある。いまだ知られざるその革新的な思想の魅力を、「タルドの弟子」を自称するラトゥールが伝える一冊。

「われわれは、こんな古い反動家に興味を向けようというのか? こんな経済学の考古学的断片に、もう一度光を当てようというのか? まさしくそのつもりである。…タルドの経済学においてはすべてが奇妙にみえるだろうが、それはすべてが新しいからかもしれないのだ。」(本書より)

◎目次

はじめに

第一章 経済は主観的であるからこそ数量化できる
価値へと戻る
避けるべき二つの誤り
表と裏を混同することをやめる
どのようにして量を明確にするのか
数量化する――そう、だがしっかり考えたうえで
温度についての誤り
遠ざかる代わりに近づこう

第二章 経済学の本質
蓄積の前に発明がある
社会ダーウィニズム、しかし反転させて
生産要素を再分配する
資本の諸傾向
共可能性の経済
「資本主義体制」は一度も存在しなかった

第三章 摂理なき経済
政治経済学における政治の回帰
「アダム・スミス問題」と神の問題
来るべき社会主義のありがちな過ち

結論 大きな獣を追い払っても、そいつは駆け足で戻ってくる  

訳者解説
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