思考ツールとしての数学

思考ツールとしての数学

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出版社
共立出版
著者名
川添充 , 岡本真彦
価格
2,530円(本体2,300円+税)
発行年月
2021年1月
判型
B5
ISBN
9784320114388

数学を思考ツールとして使いこなせれば,現実の課題を突破するための強力な武器になる!
数学に苦手意識を持つ人のためのとびっきりの入門書!

「数学の授業は,わけがわからないままに勝手に進んでいく」という経験は,多くの学生に共通するようだ。もちろん,教える側の数学の先生は,授業を受ける学生がわかるように,と思って教えているはずである。では,なぜ,わけがわからないまま進んでしまう,と多くの学生が感じてしまうのだろうか。それは,数学を教える側が見ている世界と,数学を学ぶ側が見ている世界がまったく違っているのにもかかわらず,教える側は自分が見えている世界が,学ぶ側にも当然見えているだろうと考えて教えているということにある。言い換えると,数学ということばを話せる人が,数学ということばを話せない人に,数学ということばで話しているというのが,これまでの数学の授業だったといえるのではないだろうか。

このような考え方に立つと,これまでの数学の授業やテキスト,参考書などの問題点が見えてくる。そこで本書では,数学の用語をできるだけ身近なことばに直して説明し,考え方や解き方も,数学が得意ではない人でもわかるように工夫して説明した。

読者として想定しているのは,高校で文系コースに所属していた方や理系コースではあったけれど数学が少し難しかったという方,あるいは,社会人として活躍しているのだけれども数学の必要性を感じて数学をもう一度学び直してみようという方である。高校の数学II・Bから数学III,そして大学で理系の学生が習う線形代数や微積分学の入門的な学習内容の中から,特に現実場面を思考するためのツールとして役立つ数学の内容を取り上げて解説している。

本書の基本的な特徴を3つ示しておこう:
(1) 現実の問題を示して,その問題に隠れている数学的構造を探り当てることから始めている。
(2) 問題‐解説‐数学的なまとめ,の構成にしている。
(3) 数学の豊かなイメージをつくる練習問題を設定している。

数学は,世界を語るためのことばである。この数学ということばを学ぶことこそ,思考ツールとしての数学を学ぶということであり,それによって,現実世界で起こる様々な現象を数学的にとらえて,思考することが可能になるのだといえる。複雑な現実の問題を,数学を使って思考してみることで,見えてくることは多い。

このテキストによって,多くの人が数学ということばを話せるようになり,数学を思考ツールとして使いこなせるようになると期待している。

第二版では、微積分の章の構成の見直し、多変数関数の章へのラグランジュの未定乗数法の追加し、現実の事例を用いた演習問題をさらに加えている。2022年度からの高校のカリキュラム改訂への対応として,ベクトルなど基礎知識の解説を補っている。

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