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原敬政友会内閣が成立する大正7年(1918)9月から株式市場での大暴落が始まる大正9年(1920)3月までの536日にわたる経済激動期において日本経済が経験したバブルの実態を解明する。
大正バブルの発生から崩壊に至るまでの歴史を検証し、日本政府および日本銀行の金融政策について、政治経済の観点から当時のマスコミの論評などを交えながら評価する。
大正バブルの崩壊は、政党政治下における経済失政の始まりであるとともに政党政治の「終わりの始まり」でもあったといえよう。
目次
序章 大正期におけるバブルの生成と崩壊
第一部 バブル前史―第一次世界大戦に翻弄される日本経済―
第1章 原政友会内閣成立前後―政党は政党のために存在するに非ず、国家のために存在する―
第2章 第一次世界大戦終結後の不況―風声鶴唳(ふうせいかくれい)に驚く人々―
第二部 バブルの発生と膨張―迷走する金融政策―
第3章 銀行手形とスタンプ手形―デフレ対策かインフレ対策か―
第4章 大正バブル膨張期の金融政策―利上げを巡る政府内部の対立―
第5章 経済政策の転換―それでもバブルをコントロールできない政府・日銀―
第三部 バブルの絶頂と崩壊―根拠なき熱狂の結末―
第6章 バブルの絶頂―ソンナ先のことは苦にするな、相場はホンの目先きだ―
第7章 バブルの崩壊―その時日銀は何をしたのか―
終章 政党政治と経済失政
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